オートマテキスト レビュー

気づけば1月も末。悩んだ末に根本正次の合格ゾーンテキストから、山本浩司のオートマテキストに乗り換えました。

使用して1週間ほど経ちました。まだ民法2の途中、ようやく担保物権編に入ったところなのですが、感想をつづりたいと思います。

オートマシステムは【思想の書】である

合格者のブロガーやYoutuberの方に激推しされている「オートマシステム」。「神テキスト」なんて呼んでいる方もいますね。

私はといえば、1巻だけ買ってちょろっと読んで、「だめだ、わかんね」と放りだしてしまいました。なんか、周りくどい。語り口調が独特でちょっとなじめないかな・・・と。

先日の記事でも書いたように、合格ゾーンテキスト→過去問ブン回しのコンボで合格するつもりだった私は、計画が頓挫し、新たな道を模索していました。

その中で、ちょっと我慢してオートマテキストをじっくり読んでみました。

【基本編】がオートマの心臓部

民法1のテキストは、【基本編】の後に民法総則が始まる作りになっています。

この【基本編】というのがですね、まあ~~~大事なことを言っています。普通のテキストの導入部だったら、「民法ってこんなかんじだよ☆」で終わるところなんですが、いきなり「民法とは」を叩き込まれます。と、いうか、法律を学ぶ上での思想を植えつけられます。

そうするとどうなるか。

その後にやる民法が、格段にわかり易くなります。その上、忘れにくい。なぜなら、一本筋の通った思想に則って話が進むからです。

「思想」は「制度趣旨」を超える

「制度趣旨から覚えるってこと?それなら予備校の先生なら誰でも教えてくれる」

私もそう思ってました。

山本先生が語るのは「制度趣旨」を超えた「思想」なんです。

司法書士試験の出題科目を1つの物語とした、法律全体の底に流れる「思想」。

オートマテキストがほかのテキストと違うところはここです。

まるで、長編の小説を読んでいるかのような展開。

ハリーポッターのように1冊の「何とか編」があって、全巻でひとつの作品になる小説。

ウサギとカメの勉強法

今まで私は、答えを秒で出すことこそが正義だと考えていました。

対抗関係(177条)!→登記が勝ち!みたいに、思考をショートカットすることに力を注いできたわけです。

もちろん試験対策としてそれも有効なのですが、そればっかりやってると知識の抜けが早いんです。積みあがっていかない。数か月空くとまたイチから・・・

昔話のウサギとカメの話、どっちが勝ったかわかりますよね?

カメですよね。

ウサギは走るのが速い。でもサボっている間に、カメはコツコツ進んで、最後にウサギに勝った。

→自分が優位な状況でも、サボったら負けるよ。不利な状況でも、コツコツやれば追い抜いて勝てるよ。

こういう【思想】の上に乗っかった話だから忘れないんです。

今までの私は、「ウサギ対カメ→カメ!カメ!」と覚えていたわけです。

覚えるべき知識が1つならそれも良いでしょう。ただ、司法書士試験は範囲が膨大で、似たような知識があふれています。

例えば、民法総則の第三者の保護要件、善意だったか、善意無過失だったか、きちんと整理して覚えてますでしょうか。私は、何年やっても覚えては忘れ・・の繰り返しでした。

でも、もう忘れません。オートマで「スジ」を知ったからです。

しかも、頭がごちゃごちゃしてきたな~また覚えなおさなきゃ、と思ってた時に、タイミングよくスッと出してくれるんです!

「そういうことか!」と声が出ました。勉強していてそんな経験は今までなかったので、感動でした。

優れているが優しくない、それがオートマ

引っかかる点もあるので、書いてみますね。

・何の前触れも説明もなしに、この先で出てくる単元がわかってないと理解できない記述をしてくる。
ほんとに突然なので、今までのことが理解できてないのか、先のことなのか初学者はわからない。わからなくても先に進める勇気があるか?
私なら、「自分の頭が悪いのかな?」と思って自信を無くすかも・・・。

解決策としては、そういうもんだと割り切って何周もするか、山本先生の講義を聴くかですか、ですかねー。サンプル講義では「ここはまだやってない」と指摘してくれていました。

・「参考問題」
普通のテキスト→「こういうことですよ。問題形式だとこういう風にでます。」(1問目は優しい)

オートマ→「違う!ちゃんと読め!バカモノ!」バシー
(1問目から例外を聞いてくる。○×だけ示して解説はちょこっと。本文にかいてあるだろ?よく読め、のスタンス)

逆に言うと、このおかげでテキストをしっかり読めるようになると思います。

・次の問題との行間が空いてないので、読みづらい。目がウロウロしてしまい、疲れる。

・全くの初学者でオートマを読んだだけでわかるかどうかは疑問・・・。法学部でもなく最初からこれだけでオッケー、という人はすごい。

頼れる一番弟子、でるトコ

山本御大の語り口調で進むので、オートマテキストだけだとポイントがわかりにくかったりします。

そこで頼りになるのが「でるトコ」です。

例えるなら、面倒見の良い兄弟子のような存在です。問題形式でポイントを整理してくれ、山本先生の語りのどこを読めば教えてくれます。

私はまずでるトコを読んでポイントを把握し、それからオートマテキストを読んでいます。いまのところ、これが一番効率がよさそう。

アンチから大ファンに

オートマが気に入らず、なんとかオートマに触らずに合格したいと考えていた私ですが、今ではオートマシリーズ大好きになりました。早く、続きが読みたい!

アンチが翻って大ファンになったというハナシでした。


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